長谷川三千子vs水島広子「選択的夫婦別姓の是非を問う」 | 共同合宿所

長谷川三千子vs水島広子「選択的夫婦別姓の是非を問う」

時々覗きに行ってるビデオニュース.com で、ずっと「どうしようかな~」と思ってた「水島広子と長谷川三千子の選択的夫婦別姓の是非を問う」をやっと見てみることにした(昨夜、今夏初めてエアコンで涼んだので、そういう気になった・・ようだ)。
70分間、あまり実りのある話はなかったが、長谷川三千子の思考回路がわかってよかったと思う。


長谷川三千子氏は哲学者なのだが、夫婦別姓反対派、男女共同参画に反対する要は安倍の側近バックラッシュ派だ。水島広子は今は浪人の身の元衆議院議員で、夫婦別姓促進派(例のごとくビデオ写りは良くないが)。
それにしても長谷川三千子のはぐらかし、と、ゆったりと物腰の柔らかい発言の中での説得力を欠いた展開にうんざり。


まず、のっけから、長谷川氏「私は夫婦別姓に反対しているわけではない」(ちょっといきなりブリっ子だ)
→聞くと、夫婦同氏、もしくは夫婦別姓、のどちらか一方であればよいが、両者が交じるとよくない。とのこと
→もっと話を進めていくと、「なぜ通称はだめなのか」と聞き返す(さんざん、水島氏が戸籍名しか通用しない不都合を解説した後で)
→さらに事実婚の実態の話をしていくと、「じゃあ結婚の本質って何ですか」
→「結局、名前は変えたくないけど結婚したい。いいとこどりなんですね」
→「水島さんのようなしっかりした家族観があれば、それは立派な夫婦だ。でも先駆者はしっかりした考えがあるが、層でない人がフワフワと名前を変えないで結婚したらどうなるのか」
→「結婚は我慢の連続なのに、なぜ苗字のことが我慢できないのか」
→「国際的に別姓や新姓が認められていても、日本もそうあるべきと考えるのはどうか」
→最後は、「男女平等でなければならないんですか」と来た。(核爆)


結局、長谷川氏は、自分は反対派ではない、別姓か同姓か一方に固定すれば私はOKなどと、一見物分りよさそうに見せかけて、最終的には、「なぜ通称がだめなのか」「なぜ我慢できないのか」ときて、脳内妄想「家族の崩壊」への懸念が柱になって、結局夫婦同姓論者、ということがよくわかった。
それと、この人の問題は、自分の考え方を説明するわけでもなく、つねに、問われると”水島氏への逆質問”という形で、常にはぐらかしている。「私、わからないんですけれども、どうして××なんですか」。
水島氏もまじめなので逐一、早口にまくし立てて回答する(イライラしてるんだろうけど)。
その中で水島氏が「事実婚はほとんど現状は問題はないが、両親の一方しか子供の親権を取れないことが問題」と答え、そりゃ~ねえだろ、と思った、他に色々あるだろうが(自分はペーパー離再婚繰り返してるようですから)。
終始、学者や働く人達、友人知人を大勢持つ人にとっての改姓の不都合論ばかり展開。相手を説得しようがために、現状の不都合ばかり強調するが、もっとイデオロギー的な要素って強いと思う。吸収合併されるのがイヤなんだ、と言ったって、別にだだっ子ではないと思うのだが。
最後になって、男女平等や憲法的な問題に触れたけど、時すでに遅し。


バックラッシュ派はあるべき論で頭が凝り固まっているから、話がまったく噛みあわない。水島氏もそれに乗って、早口に回答し、終始相手のペース。もっと相手の考えを聞きださないと(考えがないから無駄?)。
また、水島氏「私は子供には外食はせずに手作りの食事を食べさせてるし、PTAの活動もやってて」と強調し、長谷川氏に「それは立派な夫婦よね」と誉められて、ほらほら喜んで突っ込むの忘れてんじゃねぇよ。結局、長谷川氏の持つ「家族の絆の重要性」を強化してしまっている。
まあ夫婦別姓なんて保守の思想だ、とそこに行き付いてしまう私。


それにしても、なんでこの回は宮台氏が参加してないんだろう、超年下娘と法律婚したからだろうか。