スパ爆発、ユニマット、ニラカナイ

渋谷のスパ爆発は正直ショックを受けた。
飲んで沈没したときはお世話になったし、会員にもなったし、風呂マニアとしては・・・（絶句）。
こんなにも掘削技術により、東京や埼玉が温泉天国になるとは、妙に気持ち悪いものを感じていた。
以前、テレビで掘削技術が上がって、500万円ぐらいコスト削減できるようになったと言ってたが、だからネコも杓子もボーリングとなったようだ。
自墳温泉ならわかるが、なんで地下1500ｍからわざわざ掘削して、しかも塩素消毒した温泉を提供しないとならないのか。そんなエセ温泉での癒しが必要なほど、現代人は疲れているとはなんだか悲しい。数年前までは健康ランドやスーパー銭湯など、温泉でないフツーの銭湯が当たり前だったが、今はあちこち天然消毒温泉だらけ。
1500ｍで発生したガスは、当然ながら地上に出るまで気圧が下がれば体積だって膨大になるだろう。（ダイビングやってると、その恐ろしさがよくわかる。）。爆発の瞬間映像も強烈だ。
掘るのは百歩譲って許しても、ガスを分離する安全装置が不十分、警報装置もない、というお粗末な状態とはいかほどに。2年前北区で掘削中の事故という教訓があるにもかかわらず。
管理会社に責任をなすりつけるだけの態度では許されないというものだ。

さて、そのスパを運営する会社は、ユニマットの子会社のようだ。
ユニマットというと、コーヒーサーバーの会社、というイメージだが、大掛かりなリゾート開発などに手を出している。
沖縄のはるか先に位置する西表島をご存知だろうか。珍しい植物、生き物、サンゴなど手付かずの自然で溢れる西表島は国定公園で、もともと小さなペンション・民宿しかないような島だ。食材も小さな商店でしか購入できない。西側は道路が開通しておらず船でしかいけない。大きな島だが不便さいっぱいの素晴らしい自然の島なのだ。
そんな島で、数年前ユニマットが猛反対にあったにも関わらず強行して、大規模なニラカナイリゾートを造ってしまった。自然破壊に不買運動まで起こっている。実は私が来週行く西表島の某ダイビングサービスも、ニラカナイの宿泊客はお断り、というところなのだ。
西表は、前人未踏の自然が残っている分、大手企業ですらリゾート開発には手を出しにくいだろう。大～昔、私は歩いてあの島を縦断したことがあるけれど、凄いジャングルだったから。
そんな島を、ユニマットは私利私欲のために企業イメージも捨ててまで、現地の反対にあってもここで大規模なリゾート開発を行ったわけだ。
今回の爆発事故といい、企業体質というのがよくわかったというものだ。私ももうユニマットのコーヒーは飲まないぞ。