やがては「自立が大事」に変わる 【その2】 | 共同合宿所

やがては「自立が大事」に変わる 【その2】

さて、やがては「自立が大事」に変わる で書いたが、男性に尽くして当たり前の主婦が、自立が大事、と言い始めたということにちょっとした驚きがあった自分だ。
その彼女は、わりと直後に派遣での就職が決まった。家族の経営する歯科を手伝っていたとはいえ、外でのお仕事は10年程ブランクがあったわけだから、ラッキーだと思う。今のワーキングプアの現状をみても、ブランクは致命傷だから。もっとも歯科助手と医療事務をしていた、と言えば、キャリアがないわけではないので、履歴書上のブランクは無いけれど・・。
しかし、久々の仕事は思うようにはいかない。歯科を飛び出しての仕事だから夫及び夫家との対立もある。今度は従来とはまた違った別のストレスで押しつぶされそうになっているのだ。
「自分のような要領の悪い人間は、社会に不適応」、と嘆き、もう仕事はやめようかな、と言っているのだ。

まあ正直言うと、想定内である。彼女自身は想定外だったかもしれないけれど、少なくとも彼女の話を聞いた、外側の人間としては、容易に想定できることで。
どんなポジションであろうと、仕事の仕方なんて日進月歩してる。正直言えば、事務が10年ぶりの派遣が来れば、同僚としても少々不安になる。
しかし一方で、PCスキル含めて、こちらが教えてあげるれば、十分習得してもらえる自信はある。
だから、ネガティブにならず、すぐ結果をあせらずにいくしかないと思う。雇い続けてくれる間は、働き続ければいい。
何事も順風満帆に行くわけがない。陳腐な言い方をすれば、働くことはそう甘くはない。でも今を乗り越えればあとは楽になる。(今の自分自身の状況にあてはめても同じだな、と自分を慰めたりして。)

しかし、「自分は社会に不適応」とまで思わせてしまう社会ってなんなんだろう、と思う。社会の中のごく一部でしかないところでの価値観が、まるで普遍的なものと思わせてしまう。
また、仕事をする上で、足かせとなってしまう夫や、その家族の存在とはいかがなものなのか。

とはいえ、足かせが自立のきっかけとなるのなら、悪いものではない。何事もいいように考えて活路を開くしかない。